芸のためなら…

こう見えて、私は人付き合いが超苦手です。なのに、人とたくさん接しなければならない仕事をしているという…。そりゃストレスも溜まりますわね。

昨日は、自分のことしか考えてない、自分のことしか話さない、人の話はまるで聞いていない…というような人に何人か会ってしまいました。ネットの付き合いなどでもよくありますが、疲れますね。人付き合いはなるべく最小限にしたいと思う瞬間です。

しかし一方で、たくさんの人と関わりを持つことも重要であると思います。いい人、悪い人…いろんな人を見て、関わって、良い事も悪いこともいろいろ経験して、人の気持ちが分かるようにならなければと思います。

それが、何によらず“芸”というものの表現の幅を広げるひとつの重要な事柄だと思います。

例えば音楽で言えば、そういうことを良くも悪くもいろいろ経験している人の演奏や歌は、素直に心に響きます。どんな経験をしてきたのかは分からなくても、経験に培われた感覚は本物ですから。

しかし、ある程度の年令になったら、今度は自分にとってマイナスになる人は切り捨てなければならないとも思います。プラスにならないだけならまだいいですが、マイナスになってしまう場合は、もう時間の無駄です。そのあたりの取捨選択は絶対に必要だろうと。何を選ぶかは、自分のそれまでに培われた人格次第だろうと思いますが…。

人付き合いが苦手とはいえ、日頃営業をしていて、直接顔を見せて、自分という人間を分かってもらうことの大事さは、痛いほど分かりました。何かを表現する者として、そのことは想像以上に大きな意味を持つんですね。

不器用ですから、まじめに一生懸命やるしかありませんが、芸のためなら、苦手も克服しなければならないかと…。