吸血鬼より怖い・・・それは女

マキャモンの『マイン』上巻を読み終え、下巻に入った。吸血鬼より怖い・・・それは女。しかも狂った女って、それを聞いただけでも怖い。今回の作品は、幽霊とか吸血鬼とか、いわゆるそういう類のものは一切関係なく、ただ人間の、それも女性の狂気を描いたものだが、世の中で一番怖いのは人間かもしれないなあ、それも女だろうと。。。


女は本当に怖いけど、逆に強くもある。肉体的には男のほうが強いかもしれないが、精神的には、やはり子どもを産める女のほうが強いに違いない。「命をかけて守る」などという言葉は、むしろ女のほうがふさわしいし、実行できる可能性も高いだろうなと思う。


だから、男に守って欲しいなんていうのは幻想だ。いざとなれば、女のほうが絶対に強いに違いない。神戸の震災のときには、全然守ってくれもせず、ひとりで逃げ出した夫に愛想をつかして、離婚する人が大勢いたというのも頷ける。


でも、幻想だからこそ、強い男に憧れるというのもありだろう。本当に強い男がこの世にいるかどうか疑わしいが、「自分の命を捨ててでも守る」という言葉がもたらす夢にひたるだけでも良しとしよう。


ただし、それは幻想であって、現実に期待してはいけないことだ。現実には、自分が守る立場になるかもしれないと心しているべきだ。期待しなければ、失望もない。何事も。