アン・タイラー

あんまり好きじゃないと言いながら、また読み始めてしまい、たぶんダメだろうなと思っているものだから、やっぱりねとなる。アン・タイラー『Back When We Were Grownups』 。これもやっぱりそうなのかなあ?と、先行き不安。


アン・タイラーの作品は、普通の人の普通の生活を普通に書いているというのが特徴と言えるのだろうが、それがどうも私には面白いと思えないのだ。なぜかというと、本や映画などは私たちに夢を見させてくれるものだという意識(期待)があるから、普通の人の普通の生活など、あまりにも身近すぎて、逆に興味が持てない。


普通の人の普通の生活でも、その人の考え方なり、行動なり、性格なり、何かがカッコよかったりするといいんだけれど、ごくごく普通のありふれたオバサンの日常生活を読むのは、あまりによく知っているだけに、なんとも辛くなる。こういう人っているよねと、すぐに顔が浮かんできそうな場合もあれば、あたかも自分自身を見ているような部分もあって、そういうのが嫌だったりするのだ。


嫌なんだから読まなければいいと思うんだけど、前に何冊も買ってしまったし、なんか魔が差すんだなあ。まだ読み始めたばかりなので、もう少し読み進めてみようとは思うけれど・・・、ああ、そうだ!うっかり忘れていたけれど、アン・タイラーのユーモア感覚が、私には合わないのだったっけ。ユーモアのつもりで書いている部分が、ことごとく居心地が悪く感じるのだ。


アン・タイラーは、いいという人もたくさんいるので、とにかく個人的、感覚的に、私には合わない作家なのだと思うしかない。