アラブとイスラエル(4)

<4>差別・迫害にさらされてきたユダヤ

  1. 宗教的背景
  2. 経済的背景
  3. 社会的背景
  4. 生活慣習上の相違
  5. 人種理論的背景
  6. ユダヤ人世界征服陰謀説


※今日からユダヤについての話。そもそもこれを聞くのが目的で取った授業だから、はっきり言ってイスラム教のアラブのほうはどうでもよかったのだが、近藤先生の話はとても面白いので、結果的に役に立とうが立つまいが、取って良かったなと思っている。


驚いたのは、アラブについてやっているときには、あまり質問も出なかったのが、ユダヤの話になった途端に、質問が飛び交った。ユダヤは不思議な民族だと思っているのは、私だけじゃなかったみたい。


個人的に興味津々なのは、「ユダヤ人世界征服陰謀説」。起源はフランス革命の頃らしいが、現在でもそうした説を書いた本が出ているくらいだから、皆興味はあるんだろう。でも、これはきっぱりと否定されてしまった。秘密結社と言われているフリーメイソンなどは、秘密でもなんでもなく、ライオンズクラブのようなものらしい。


旧5千円札はフリーメイソンが作ったなんていう話もあるし(菊のご紋が二つに割れているのは日本への冒涜だとか、世界地図の真ん中の真後ろはイスラエルになっているとか、裏面の水に映っている山は、富士山ではなくシナイ山だとか・・・)、アメリカはユダヤ人に牛耳られているとか、面白い話はいっぱいあるのだが、全部嘘だったのかぁ。ちょっと残念。


ユダヤ系の作家の作品は、だいたい暗いものが多いけれど、なぜなのか?と聞いたところ、ユダヤ人はいつまた追放されるかと、常に不安を抱えているからだそうだ。迫害の記憶が、いつになっても薄れることがないのだ。


文学的に最も大きな影響は、シェイクスピアの『ベニスの商人』で、当時イギリスには追放によってユダヤ人がいなかったにも関わらず、シェイクスピアのその作品によって、ユダヤ人のイメージが決定されてしまったらしい。そのイメージは、今でも健在なのだろう。