New Orleans Nights

昨日読み終えたニューオーリンズものがハズレだったのにも懲りず、またニューオーリンズが舞台のロマンスを読んでいる。 Julie Elizabeth Leto の 『New Orleans Nights: Pure Chance / Insatiable』 で、2作合本。1冊で2冊分楽しめる!・・・っていいような、悪いような。1作目が面白くなかったら、2作目も期待はできないってことだし。(^^;


で案の定、あんまり面白くない。確かに知ってる場所や店などが出てきて、なるほどとは思うものの、だから何?という感じでしかない。というか、この程度なら、一度ニューオーリンズに観光に行けば、誰にでも書けるくらいの知識でしかない。新たな発見も何もないって感じ。そうだったのか!と驚くこともなさそう。


この前の本もそうだったが、ニューオーリンズの「街角からジャズが流れてくる」といったイメージは大嘘だ。はっきり言って、もっとも観光客の多いバーボン・ストリートでは、ロックががんがん。朝はザイデコがんがんだ。ジャズはそういう店の前までわざわざ行かなければ聞こえない。


ましてや、静かなジャズなどは、店を閉め切ってやっているから全く聞こえない。観光客のいないところでは、儲からないから音楽などやっていないし。人が集まる広場とかでは、ストリート・ミュージシャンがサックスなど吹いているけれど、そういうのがとりあえず「街角からジャズが流れてくる」といったイメージになるんだろうか。


でも、ニューオーリンズはジャズもロックもほとんどの音楽の発祥地だから、べつにロックががんがん鳴っていても、おかしくはないのだ。しかし小説的には、ジャズの調べが流れているほうがイメージ的にはいいんだろう。でも、それこそフィクション。大嘘なのだ。


とはいえ、私だって1回しか行っていないのだから、決めつけることはできない。普段私が知らないときに、街角からジャズが流れていたかもしれないわけだし、私が行っていた間だけ、ロックがんがんだったのかもしれないわけだし。