perfectの謎

カズオ・イシグロの『Never Let Me Go』が届いた。イシグロのこの本は、すでにいくつものバージョンがあって、その中で一番値段の安いものを頼んだのだが、版型のところに「perfect」とあるだけで、ページ数も何もわからない状態。一体これは何?出版元のVintageのサイトを見ても出ていないし、ここは勝負!と思って頼んでいたもの。


結局マスマーケット版の普通の本だったので、ほっとした。もしかしたら紀伊国屋のバーゲンで他の版が売っているかも・・・とは思ったのだが、どうしても「perfect」の正体が知りたかったのだ。


Amazonにはたまにそういう表示があって、何だかわからないので、買いたくても怖くて買えないということがあるから、今回正体が明らかになって良かった。にしても、なぜマスマーケットと書かないのだろう?


ところで、チャールズ・ブコウスキー『The Most Beautiful Woman in Town and Other Stories』 を読んでいるのだが、これって今さら私がどうこう言うまでもなく、スラング連発の本だというのは、皆さんご承知だと思うけど、スラングどころの話じゃない。もろに書いてるじゃないですか!という感じ。


ところが、スラング連発の小説はあまり好きではないのに、なぜかブコウスキーは憎めない。淡々とした語りがいいのだろうか?けしてエロ小説には思えないし、汚いとも思えない。


割と好みであるスティーヴ・エリクソンの、昔の彼女とのことを書いた新作でさえ、あまり好感が持てなかったというのに、これはどういうことだろう?そのあたりに、ブコウスキーの人気の秘密があるのかもしれないなと思った。