ローリング・ストーン閉店

昨日、HAVANAで聞いたところによると、私がアメリカに行っている間に、新宿三丁目の「ローリング・ストーン」が閉店したそうだ。ショック!!!


「ローリング・ストーン」は、その名の通り、ローリング・ストーンズを中心としたロックを聴かせるバーで、外国人のお客も多く、ガイドブックにも掲載されているほどの有名な店だった。私の英会話は、ローリング・ストーンで勉強したと言っても過言じゃない。あの頃は本当に楽しかった。


マスターは熱狂的なストーンズファンで、ローリング・ストーンズ来日の折には、いつも取材されていたし、店も超満員。いつ頃からあるのか定かではないのだが、アポロ13号が小学生の時には、すでにあったというのだから、老舗のどん底といい勝負かもしれない。


ストーンズが前々回来日した時には、チケットが取れなかったのだが、マスターのおかげで観に行くことができたし、毎年キース・リチャードの誕生日にはパーティがあって、道で会ったりすると、「来週、キースの誕生日だからよぉ」などと、声をかけてくれた。マスターがDJのときは、私のテーマソング「プリティ・ウーマン」(え!)がかかる。


去年だったか?実は経営が危ないのだと耳にしていたのだが、なんとか持ちこたえたようなので、ほっとしていたのだが、やっぱりだめだったのかと、残念で悔しい思い。


昔は良かったというのも何だけど、若いDJが、最新の曲ばかりかけていたのが良くなかったんじゃないかなと、私は思う。昔は、誰が何たってローリング・ストーンズだったわけで、それと、今からすれば、ちょっと前の皆が知っている乗れるロックばかりかかっていたのに、最近では、ロック通にしかわからない曲しかやらず、マスターもそれに口が出せないでいたようだ。


ニューオーリンズで客の入りのいい店は、それこそちょっと前の皆が知っているロックばかりやっていた。もちろんストーンズも。お客を入れるためには、それが秘訣だよねと思いながら見ていた次第。


ローリング・ストーンは、流行の「クラブ」とかとは違うわけだし、やっぱり初志貫徹で、ストーンズとその周辺の曲をかけていればよかったのに、と思う。かけてもらいたい曲のリクエストのできる店なのだが、近頃じゃいくらリクエストをしても、ストーンズなんかかからないんだから、ローリング・ストーンの名前が泣くわけだ。


ストーンが潰れたのは、若いDJが新しい曲ばかりかけていたせいだと思うよ、私は。マスターの好みで通せばよかったのに、と思う。いくらマスターと仲良しでも、乗れない曲ばかりじゃ足も遠のく。


最後に顔を出したかったけど、私がいない間に閉店するなんて、あのマスターらしいなとも思う。もうなくなってしまったのだと思うと、非常に寂しい。新宿の一角に、ぽっかり穴が開いてしまったみたい。