映画「レモニー・スニケットの世にも不幸せなものがたり」

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これから観に行きます!原作 『A Series of unfortunate Events』 の3作分くらいがひとつにまとめられているみたいで(ストーリーも入り混じっている)、ちょっとがっかり(原作は全13作刊行の予定なので、13作観れるのかと楽しみにしていたのに)。ヴァイオレットもクラウスもイメージが違うし、ぴったりなのは赤ん坊のサニーだけかな?悪名高いオラフ伯爵(ジム・キャリーですが)は、イラスト通りという感じだけど・・・。ともあれ、日本語の翻訳が酷かっただけに、映画ではどんな出来になっているのか楽しみ。日本語では表現が難しいスニケットの言葉遣いの妙が、ちゃんと伝わってくるかどうかがポイントだろう。



・・・で、観てきました!


あ”〜、やっぱりレモニー・スニケットの作品は、本でなければダメってことかあ!考えてみれば、アクションシーンもそんなにないし、スニケットの語りの面白さが秀逸なんであって、それを映像化するっていうのは、かなり難しい。絵的には、原書の装丁や、イラストレーターのブレット・ヘルクィストの雰囲気に忠実な感じで良かったんだけど・・・。*1


ヴァイオレット役はまあいいとしても、やっぱりクラウスは違うだろー!って感じ。でも、サニー役って双子使ってたんだ!とびっくり。だったら、もうちょっとサニーのおしゃべりが欲しいところ。3作目に出てくるジョゼフィーンおばさん役がメリル・ストリープだったのにも驚いた。演劇評論家役で、ダスティン・ホフマンも出ていた(クレジットに名前がなかったけど、あれはホフマンだよね?)。


でも、何と言ってもうざいのは、オラフ伯爵役のジム・キャリー。あの大げさな演技は、どうしても好きになれない。「世にも不幸せな・・・」とはいえ、たしかにコメディであることは間違いないんだけど、彼独特のオーバーアクションが、全てをダメにしている。スニケットの世界が、あれで壊れちゃったという感じ。個人の好き嫌いもあるだろうけど、いくらあのオラフ伯爵でも、あれはちょっとやりすぎ。マジでうざい!


それと、原作者レモニー・スニケット役は、本人よりカッコ良すぎでしょう。顔も出ないのだから、どうせなら本人が出れば良かったのに。で、実はエンドクレジットが流れる場面のバックのイラストが、一番面白かった。あれは結構気にいったので、全部あのイラストで作って欲しかったなあ。


そして最後に、「でも、この三人は幸せなのです」なーんて言っちゃいけないでしょう。けしてハッピー・エンドではない!と断言しているんだし、不幸な身の上でも心は幸せだなんて、冗談じゃない。万一、続編があるとすれば(もう期待していないのだが)、間違っても幸せだなんて思わせてはいけないのに。。。「世にも」不幸な話なんだから、大真面目に不幸だと断言しなければいけないのだ。ああ、じれったい!