ジュンパ・ラヒリ

ジュンパ・ラヒリの『停電の夜に』は、誰に聞いてもいいという本。良くないという感想は聞いたことがない。インド系は読んだことがなかったし、一体どんな本よ?と訝りつつ読んだのだが、なるほど・・・と、こちらも納得の1冊。


作家も上手いが、訳者も上手いというベストマッチな本で、T.C.ボイルと青山南先生、ポール・オースター柴田元幸氏、コーマック・マッカーシーと黒原敏行氏のような、切り離しては考えられない作家と翻訳家の関係を思い浮かべた。たぶん、これらの作家同様、原書で読むより翻訳のほうが、絶妙な味があったりしていいかも、とも思った。ジュンパ・ラヒリは、新作の 『その名にちなんで』*1 を図書館に予約してあるので、短編は良かったが長編はどうなのか、楽しみでもある。