トルストイだがアメリカ南部

今日Amazonから届いた本は、最初にタイトルを見た時は詩集かと思ったし、ましてやトルストイの名前のついたタイトルだから、まさか南部の話とは思ってもいなかったのだが、アイダホ生まれの主人公がアラバマ(!)に行くという話らしいので、購入してみた。


概して南部を舞台にした本は面白いものが多いのだけれど、特にアラバマを舞台にしたものはハズレが少ないように思う(偏見と好みかもしれないが)。最近、ニューオーリンズルイジアナを舞台にしたものを結構読んではいるが、こちらが多くを望みすぎているのか、なかなか面白いものがない。


ニューオーリンズは街そのものが小説のようで、それ以上の話を書くとなると、かなり大変なことなのかもしれないと思う。その点、アラバマあたりのひなびた田舎町の話などは、じっくり人間観察もできて、些細なことでも感情豊かな小説が出来上がるのだろうなどと、勝手に思ったり・・・。


南部ものでハズレが多いのは、サウス&ノースカロライナあたりか。全部がそうとは言わないが、私が今まで読んだ中では、その確立が高い。


そんなことを言っても、最近お気楽なものしか読んでいないので、南部ものもとんとご無沙汰だな・・・と思いきや、やっぱりマキャモンは応えてくれるんだね。読書中の『マイン』はしっかり南部の話だ。マキャモン自身が南部の生まれだが、この本が南部ものとは思っていなかったので、意外な喜び!


シーフード・ガンボは食べてるし、舞台になる病院は「セント・ジェイムス病院」(南部の曲で“Saint James Infirmary”という曲がある。ジャズフェスでやる予定)だ。オビに「吸血鬼より怖い・・・」とあるが、怖いのは女という話。中身ももちろん面白いが、ガンボにセント・ジェイムス病院で、もうやられた!という感じ。さすがマキャモン!