昭和の景色

サマー・リーディングはどうした?と言われそうだが、図書館でまた10冊めいっぱい借りてしまった。今回は、9月の初めに図書館の休みがあるので、正味3週間ほど借りていられるが、そういう問題じゃなくて、夏に読もうと思っていた本はどうなるのか。


でも、夏っぽい本をたくさん借りてきたので、とりあえずサマ・−リーディングにはなるんじゃないか?とか・・・自分で自分に言い訳しながら。それにしても、なぜこうも長野まゆみにはまってしまったかな?


少年のホモ話が多いのだけれど、すごく面白いというわけでもないし、私がホモ話が好きというわけでも、少年愛に目覚めたわけでもない。ただひたすら懐かしい思いがするのだ。長野まゆみの本を読んでいると、実家の古い家や庭などを、子どもの頃のままに思い出せるのだ。


それと、古めかしい日本語が綺麗で良い。会話部分はけして古くはないが、漢字の使い方やルビのふり方などに特徴があって、その音が絵になるような、言ってみれば宮沢賢治のような絵的な文章なのだ。


ともあれ、今では思い出でしかない実家やその周囲の風景などを、本当に懐かしく思い起こさせてくれる本たちで、内容はともかくも、とにかく今読んでおきたいという気持ちになる。それは書くほうも同様で、あの昭和の景色を、今書いておかなければならないという思いでいるようだ。