夏の甲子園─日刊スポーツ

・・・古豪・早実がついに夏の頂点に立った。駒大苫小牧との決勝再試合を4−3で制し、1915年(大4)の第1回大会出場から27度目の挑戦で、悲願の夏初制覇を達成した。

・・・それにしても斎藤君には驚かされた。球が速いのが彼の最大の魅力だけど、空振りを奪えるスライダー、フォークなど変化球も一級品。状況を考えてカウントを整える制球力もある。

・・・ひたすら感情を押し殺してきた斎藤のほおを、熱いものが伝った。2日がかりの決勝戦。満員札止めの甲子園。斎藤を支えてきた家族、ベンチ入りできなかった部員が待つアルプス席へあいさつに走りだした途端、ポロポロと涙がこぼれ落ちた。「王先輩も荒木先輩もできなかったことを成し遂げられたことが一番うれしいです。仲間を信じてマウンドに立ってきました。こんな体に生んでくれた親に感謝しています」と、声が震えた。

・・・現時点では「早大進学」の可能性が最も高いようだ。早実野球部・宮井勝成OB会長(80)は「2、3球団から希望進路について聞かれたが、『現時点では進学』と答えている。プロに行くことはないだろう」と話した。高校生ドラフト(9月25日)対象となるためのプロ志望届締め切りは9月20日。 甲子園のアイドルは東京6大学のスターになるのか−。斎藤の選択が注目される。

斎藤佑樹(さいとう・ゆうき)
1988年(昭和63年)6月6日、群馬県太田市生まれ。小学1年から生品リトルチャンピオンズで野球を始めて以来、投手ひと筋。生品中3年のとき、エースとして県大会準優勝、関東大会8強。高校では1年夏からベンチ入りし、2年夏からエース。好きなプロ野球選手は黒木知宏千葉ロッテ)。趣味は料理、読書。掃除が得意。家族は両親、兄、祖母。176センチ、70キロ。右投げ右打ち。