夏の甲子園─日刊スポーツ

・・・斎藤は5安打10奪三振の2失点完投で、今春センバツとの甲子園年間勝利数は6勝目。年間5勝で早実史上最高だった王貞治(66=現ソフトバンク監督)と荒木大輔(42=現西武投手コーチ)を超えた。今日19日の準決勝は初出場4強の鹿児島工。その先の決勝まで3連投となるが、久々の甲子園アイドルとなった佑ちゃんは投げ抜く覚悟だ。


・・・斎藤は、今春センバツの2勝と合わせ甲子園通算6勝目。早実の大先輩、ソフトバンク王監督、西武荒木コーチの年間通算5勝を超えた。「王さん、荒木さんと比較されて誇りに思う」と、少し照れたように話した。年間6勝は、チームとしても春夏45回の甲子園出場を誇る早実史上初。だが勝ち星だけでは満足しない。80年に、荒木が達成した早実の選手権史上最高成績の準優勝を超えるつもりだ。「荒木先輩を超えるため、次はどんな戦いになっても勝ちたい」と、端正なマスクを引き締めた。


・・・センバツ後、グラウンド裏の起伏が激しいコースを走り込み、さらなるスタミナを養った。早実で野球をやりたくて群馬から進学した。1年の時「文武両道」の厳しさから母に電話したこともあった。それから2年。タフネス右腕に成長した斎藤が連投、そして悲願の夏初制覇へ挑む。

  • おまけ

兄が炊事洗濯で斎藤投手支える(2006年07月31日・朝日新聞
早実のエース斎藤佑樹君(3年)の兄・聡仁(あきひと)さん(21)は今大会のこれまでの試合と同じく、ベンチ近くのスタンドから熱戦を見守った。 聡仁さんと佑樹君は都内で2人暮らし。「練習で忙しい弟に何かバックアップができれば」と、炊事洗濯などは聡仁さんがしている。聡仁さんも群馬県で球児だった。「自分も甲子園に行きたかったから、弟にはぜひ」決勝前日の夜、携帯電話のメールで「自信を持って。おまえならできるぞ」と励ました。