New Orleansもの

個人的好みではあるけれど、南部本は確率的に面白いものが多い・・・とはいえ、やはりハズレはあるもので、今日読み終えた南部本、それも期待のニューオーリンズものはハズレだった。


かなり昔に一度読んだのだが、再度読んでもストーリーに全く覚えがない。唯一記憶が戻ったのは、私の好きな石鹸「Coast」が出てきた部分。「Coast」に「Eye Opener」というニックネームがあるというのを、この本で知ったのだったっけと思い出したのみ。そんな調子だから、昔読んだときも面白くなかったのだろう。面白かったなら、それなりに覚えているはず。


作者の Heather Graham Pozzessere は、現在は Heather Graham になっていると思うのだが、別人かしらん?たぶん同じ人だと思うけれど、調べたからといって、特にどうするわけでもないので、まあいいか。


今までに読んだニューオーリンズものとしては、ジュリー・スミスのスキップ・ラングドンシリーズが一番面白いかなあ?と思う。なぜなら、まるでガイドブックのように、観光スポットや有名な店の名が出てくるからだ。てことは、別に文学的でなくても、あるいは内容がどうでも、そういう部分が多ければ多いほど楽しいということになるかな。


しかし、これは在りし日のニューオーリンズの姿を忠実に描いているわけだから、今となってはこれは重要なことではないかと思う。今日読み終えた本などは、フレンチクオーターにジャズが流れている程度の描写しかなくて全然物足りないし、バイユーも出てきたが、それはまさに、濡れ場に必要だったからにすぎない。


だいたいが、別にニューオーリンズが舞台でなくてもいいだろうと思うような話が多いのだが、ニューオーリンズを舞台にすることで、そのイメージを付加する効果を狙っているのだろう。しかしこの次もまた、懲りずにニューオーリンズものを読もうと思っている。