「白鯨」&「ソフィーの世界」

昨日、前日ビデオに録画しておいた「白鯨」を観た。グレゴリー・ペックが好きなので、子どもの頃に何度か観ているはずだが、その時には、これがあの有名なメルヴィルの『白鯨』だとは知らなかった。怪獣映画の部類だろう程度にしか観ていなかったので、再度ちゃんと観なおそうと思って録画しておいたのだ。


グレゴリー・ペック演じるエイハブ船長が、宿敵モビー・ディックにくくりつけられて、死んでもなお乗組員を手招きしているところなどは、明確に記憶に残っていたが、それもちょっと笑えるB級ホラー映画くらいにしか観ていなかったのだ。


しかしクレジットを観ていて、レイ・ブラッドベリの名前があったのでびっくり!あの映画の脚本はブラッドベリが書いていたのだ。そういえば、そのようなことを聞いた覚えがあったなと徐々に思い出してきたので、たまたま今読んでいる『何かが道をやってくる』の解説をみてみたところ、たしかに書いてある。


ジョン・ヒューストン監督で映画化されたメルヴィルの「白鯨」のシナリオは、ブラッドベリが執筆したものである」


なるほど、本にも映画にも“セントエルモの火”が出てきたりするし、映像にもちょっとブラッドベリっぽいところがあるかな、と思ったりもした。刺青の男なんてのは、まさしくブラッドベリじゃないかとも思うが、そもそもメルヴィルの『白鯨』を読んでいないので、原作のほうに“セントエルモの火”や刺青の男が出てくるのかどうかはわからない。だとすれば、それがもともとの世界なのか、「ブラッドベリっぽい」のかは、何とも言えないところだが・・・。


その後、夜中に「ソフィーの世界」を観た。冒頭を見逃したが、これもヨースタイン・ゴルデルの原作を持っているものの、未読のままなのだ。ゴルデルのファンタジーは好きなのだが、作品によっては、もともと哲学者ゆえ、ともすれば面倒な哲学談義になってしまう。それが嫌でずっと避けてきた作品なので、この際映画で観てしまえというわけだったのだが、へえ〜、こういう話だったのかと。面倒な哲学を分かりやすくという狙いは分かるのだが、にしても結末がちょっと「分かりやす過ぎ」。やっぱり映画で観てしまってよかったなあ・・・なんて。これでさらに原作を読むのは遠のいたみたいなので、BOOK・OFFに売ってしまおうかなと。映画のソフィーちゃんが、あまり好みじゃなかったし。(^^;