「西瓜糖」の正体
ウォーリー・ラムの『この手のなかの真実』を読んでいたら、主人公のドミニクが、のちに妻となるデッサに会ったときに、彼女がリチャード・ブローティガンの『西瓜糖の日々』を読んでいたという部分があった。
「難解なんだけど、やめられないの。幻想的な感じ・・・どんどん引き込まれちゃう」
と言うデッサに、ドミニクは、ブローティガンの写真を見ながらこう言う。
ぷ!まったくその通りだなと思って、笑ってしまった。誰かに似てるんだけど、外人だからみんな似てるように見えるんだろうなんて思っていたんだけど、そうか、マーク・トウェインがLSDをやれば、こういう風になっちゃうかもね。
『この手のなかの真実』は、とても重たいテーマで書かれているのだが、ウォーリー・ラムが、そもそも暗い人ではないのだろうか、重くて暗い印象はあまりまい。なぜか笑えるところもしばしばあって(笑っては不謹慎なのかもと思いながら)、1000ページ以上もある分厚い本の割に、読むのが苦にはならない。
ただ、ちょっと寝転んで読むとか、お風呂の中で読むというわけにいかないので、なかなか進まずにいるのだけれど、それでもやっと半分は読んだ。あと半分。今月中になんとか・・・と思いつつも、今週の授業の予習をやらなくちゃとあせっている。