コーマック・マッカーシー「国境三部作」

苦手だと思ってずっと手を出さなかった、コーマック・マッカーシーの『すべての美しい馬』を読み終えた。


これはたまたま、映画 「オーシャン・オブ・ファイヤー」*1 を観て、カウボーイってカッコイイなあと思ったのがきっかけで、読むなら今しかない!と読み始めたときにも書いたのだが、文体がとりつきにくかっただけに、この主人公はヴィゴ・モーテンセンであると激しく思い込み、無理矢理そういうイメージを作り上げて読んだと言っても過言ではないかも。(^^;


ところが、この主人公ジョン・グレイディは16歳なのだ。40歳もとうに越えているヴィゴとはちょっとギャップがありすぎる。しかし、この主人公は16歳にしては落ち着いていて、年齢が16歳だということなど、ほとんど頭に浮かばないほど大人っぽい。一人で行動のできるしっかりした男だ。まさに「孤高のカウボーイ」という感じでカッコいい。こんな16歳の男の子って、今時いるかな?


ところで、映画 「すべての美しい馬」*2 では、ジョン・グレイディ役はマット・デイモンなのだが、年齢的には彼のほうがはるかに合っていると思うし、彼のジョン・グレイディも、きっと素晴らしいだろう。でも、すっかりヴィゴのイメージで読んでいたので、いきなりマット・デイモンが出てきても、すんなり受け入れられるだろうか?マット・デイモンも好きなので、彼が出演しているっていうのはいいのだけれど、ちょっと複雑。


というわけで、このところ個人的に「カウボーイ」にはまっている。このあといろいろ読みたい本はあるが、とりあえず「カウボーイ」が出てくるものにしよう。


この『すべての美しい馬』を含む、コーマック・マッカーシーの「国境三部作」も読んでみたいと思ったが、2作目の 『越境』*3 は在庫切れ。3作目の 『平原の町』*4 は単行本で入手可能。『越境』は主人公が違うのだが、『平原の町』は、ジョン・グレイディのその後という内容らしいので、大いに興味あり。少しは大人になってからの話だから、無理矢理ヴィゴのイメージでもいいだろう。<何が何でも「カウボーイ」といったらヴィゴ・モーテンセンなのだ。(^^;