「オーシャン・オブ・ファイヤー」鑑賞

ヴィゴ・モーテンセンの初主演映画「オーシャン・オブ・ファイヤー」を観た。映画館には、実際に着用された映画の衣装や(ヴィゴが着ている皮のジャケットがかわいいので、じっくり見てきた)、ヴィゴの直筆サイン入りパネルが飾ってある。これは歌舞伎町のミラノ座だけ。というのも、3月30日の私の誕生日に、ここで試写会が催され、ヴィゴが劇場に来たからなのだ。ああ、知らなかった〜!その頃、私は三丁目で、誕生日だからと飲んだくれていた。同じ新宿の目と鼻の先にいたのに・・・。


なんてこと!( ̄□ ̄;)!!


それはともかく、冷静に判断すれば、映画の内容は5つ星中の3つ星くらいだろうか。「インディ・ジョーンズ」風なところもあるし、非常にアーティスティックな場面もある。ただ、ヴィゴがああいう人なので(どういう?)、「インディ・ジョーンズ」のようなドタバタにはならず、割りに落ち着いたものに仕上がっている。エンターテインメントとしては、ちょっと物足りないと言えるかも。


とまあ、これはごく一般的な見方だが、私個人としては、すごく気にいった。ヴィゴは、やはりまだアラゴルンの面影が抜けず(だからいいのだが)、人のためになりふり構わず、困難な道をひたすら突き進む、寡黙だが内に強い意志を秘めた、女に誘惑などされない高潔なヒーローといった、ほぼアラゴルン的な役柄を、非常に上手く演じている。というより、そういう役柄が彼に合っているのだろうと思うが。
※画像は 『Hidalgo: The Junior Novelization』/Kim Ostrow (著), Richard J. Cartwright (著), John Fusco (著)


私の理想とする「絶対に守ってくれるタイプ」というのは、なにも筋肉隆々のシュワちゃんだけじゃない(断っておくが、べつに筋肉が好きなわけではないから)。こういうアラゴルン的な寡黙なヒーローも大好き。


プログラムの解説に、ヴィゴは「第二のエド・ハリス」だとあったので、なるほど〜!と思った。私は、宇宙飛行士ものの 「ライト・スタッフ」*1 の時からエド・ハリスが大好きだったのだ。そういや似てるかも?と思い、家に帰ってから手近にあった 「目撃」*2クリント・イーストウッドジーン・ハックマンエド・ハリス)のビデオを観てみたところ、たしかに似てる部分はあるなあ・・・と。


それに、馬(ヒダルゴ)がいい。先日観た「シービスケット」でも馬が良かったけれど、あれは痩せても枯れてもサラブレッド。今回はムスタング(野生馬)だけに、愛嬌があってかわいい。ムスタングが放たれる最後のシーンはジーンと来る。


この映画、原題は馬の名前の「ヒダルゴ」なのだが、なぜ「オーシャン・オブ・ファイヤー」になってしまったのか?と思っていたのだが、ヒダルゴが出場する、4800キロの過酷な砂漠のレースの名前が「オーシャン・オブ・ファイヤー」というのだそうだ。


今月末に公開される「トロイ」(レゴラス出演)もいいが(ブラピは範疇外なので観る予定はなし)、あの壮大さはCG効果。けれども、この映画のCGなど使っていない、砂漠の自然の美しさには目を奪われる。癒しの一瞬。オマー・シャリフの剣さばきも、いまだ衰えずで良かった。


ちなみにこの映画で、ヴィゴはアメリカ先住民の言葉も喋る。「ロード・オブ・ザ・リング」ではエルフ語だったし、彼は言語習得能力に優れているんだな。聞けば、6ヶ国語が喋れるそうな。6ヶ国の中には、エルフ語も入っているんだろうか?(^^;


それにしてもヴィゴ・モーテンセンは、悔しいくらいにカッコいいよ!